病院勤務薬剤師の月収・年収事情について解説

病院勤務は年収が低いのって本当なの?

病院薬剤師の平均年収は調剤薬局やドラッグストアと比べると低いというお話をよく聞きますが、実際のところはどうなのでしょうか。
今回は病院薬剤師の実際の年収や働いている人の実際の声を中心に記載していこうと思います。
まず初めに薬剤師の平均年収に関しては他の記事でも記載させていただいておりますが、
弊社独自調べによる年代、性別での平均年収は以下の通りです。

病院薬剤師平均年収表(年代・性別)

上記はコロナ禍以前に弊社独自調べにて算出した平均年収です。現在ではコロナの影響もあり、薬剤師(主に調剤薬局、ドラッグストア、病院)の有効求人倍率がかなり下がっていることも加味すると、現在の平均年収は上記年収よりも低くなっていることが予想されます。

【他の職場と比較してどのぐらい?】

薬剤師の主な勤務先として調剤薬局、ドラッグストア、病院、製薬メーカーなどの4つが挙げられますが、その中では一般的に病院の年収が一番安いと言われております。
勤務先ごとの大まかな年収は以下表をご確認ください。

就業先別平均年収表

剤薬局やドラッグストアと比べるとそこまで大きくは異ならないようにも見えますが、勤務薬剤師数に対する役職者(管理薬剤師、薬剤師主任以上)の割合が調剤薬局やドラッグストアに対して小さいので必然的に病院薬剤師の年収は低めとなります。
※もちろん人によっては病院勤務で年収700万以上の高年収を得ている方もおります。



【実際に働いている人の声は?満足度は?】

前項では勤務先ごとの年収比較を見てみましたが、実際に病院で働いている薬剤師はどの程度、年収を得ているのでしょうか。
病院で実際に勤務している薬剤師の年収や満足度についてのアンケート回答をいくつか見てみましょう。

① 20代女性 年収約420万
新卒より急性期中心の病院で勤務をしています。やはり急性期病院なので色々な科目の経験を積めることでスキルアップできることに仕事のやりがいを感じることができます。
現時点では現在の仕事に満足して働けていますが、土日の勤務や当番での夜勤などがある、 残業時間も月20-30時間程度あるのでこれからも続けていけるのかというと難しいと感じています。結婚、出産をして30代前半までには転職をしているだろうなとなんとなくのイメージを持っています。

② 30代男性 年収約480万
新卒では調剤薬局で勤務をしてきましたが、病院も経験したいと転職をして今の病院で働くようになりました。
年収面では調剤薬局で働いていたころより下がりましたが、チーム医療の一員として働く事は調剤薬局で経験できることではないので、そういった面で仕事のやりがいを感じながら勤務できるので満足はしています。
ただ収入もやはり大事なので、病院である程度経験を積んでからは再度調剤薬局かドラッグストアに再度転職をすることを考えています。

③ 40代男性 年収670万
一人薬剤師の店舗で管理薬剤師として勤務しています。枚数も多くないので年収には満足しています。
一人薬剤師のため、急な体調不良等による欠勤も含め、気持ち的に休みを取りにくいことは不満ですが、一人薬剤師の店舗であればしょうがないので諦めています。

③ 40代女性 年収約580万
慢性期病院で主任として働いています。勤務薬剤師も私含め3名と少数で残業や夜勤も少なく働きやすい職場環境です。
年収としては希望を言うともう少し欲しいですが、とても働きやすいので現職には満足して勤務しています

④ 40代男性 年収約680万
民間病院で薬局長として勤務をしています。色々な経験を積むことはできていますが、薬局長として業務量が多く、残業時間がかなりあります。
正直、業務の責任に対する給与としては少なく不満に感じています。



【国公立病院と民間病院での違いはある?】

国立病院は厚生労働省が、公立病院は各自治体が運営をする医療機関です。そのため国公立病院で勤務する薬剤師は公務員扱いとなる点が民間病院との大きな違いです。 初任給は公務員のため法律で決まっており、都度増減はあるのですが概ね月給で21万円程度(年収約300万程度)です。調剤薬局やドラッグストア、民間病院と比べるとかなり低い給与となります。ですが、定期昇給で給料が上がりやすく退職金もしっかりしていること、残業手当や福利厚生の充実などは国公立病院で働く大きなメリットと言えるでしょう。
一方で公務員のため、移動や転勤はもちろんのこと、本庁勤務といった今までの病院薬剤師としての勤務とは全く異なる職種への異動となる可能性もあります。薬剤師としてキャリアアップを目指している方にとってはデメリットとなります。

一方、民間病院の場合は病院ごとに待遇面の違いがあります。新卒の場合、月給25万程度(年収約350万円程度)の病院が多いです。
メリットとしては初年度より国公立病院より年収が高いこと、病院にもよりますが基本的には薬剤師業務以外の職場への異動がない点などが挙げられます。
また中途であれば、タイミングが良ければ急募求人で最初から比較的高年収で採用されるケースもあります。

デメリットとしては役職につくと年収が600万を超えてきますが、実際には役職が空くことが少なく、役職がないままのことが多いため年収としては500万円台程度で頭打ちになることが挙げられます。
また、国公立病院に比べ定期昇給が保障されておらず、病院によっては残業代が出ないなどブラックな職場環境の場合もあるので事前にしっかりと確認を取っておくことが大事でしょう。



【なぜ病院薬剤師の給与は低い?】

実際に2019年度のデータによると。6年制学科卒業生の就業先による初任給の割合は以下の図の通りです。

金額別初任給割合(年代・性別)

こうして比較をすると、初任給から大きな開きがあることが見て取れます。
それではなぜ、病院薬剤師は調剤薬局やドラッグストアなど他に比べて年収が低いのでしょうか。大きな要因としては以下の2つが考えられます。

・新卒の学生から人気のある勤務先であること
新卒、中途を問わず人を採用する場合、なかなか採用ができないため採用条件を良くしてどうにか採用しようとします。そのため積極的に人を採用するためのわかりやすい条件が年収面ということになります。
病院での勤務は、医療の最先端に関与できる、チーム医療、地域医療に貢献できるなどやりがいをもって働ける職場ということで、新卒採用に関して学生からの人気が高いです。
そのため現状では年収が低くても採用ができる市場となっているので必然的に年収が低くなっております。

・病院薬剤師の診療報酬上の評価が薄い
皆さんご存知の通り国によって診療報酬が決められることで、病院の売上が決まります。 診療報酬が高くなればその分、病院の売上につながり労働者の年収UPができるようになるというのは民間企業と同じです。 現在、2020年度の診療報酬改定にて「病棟薬剤業務実施加算」が引き上げられるなど、薬剤師がいることによって得られる診療報酬を上げようとする動きはあります。 ただ現時点ではまだまだ病院薬剤師の年収UPという成果には至っておらず、構造上、医師や薬剤師に比べると人件費を削減しやすい対象とみなされてしまっているという状況です。



【病院薬剤師で給与アップを目指すには?】

それでは病院薬剤師として年収を上げるためにはどうすればいいのでしょうか。
年収を上げる方法としては主に次の3つが挙げられます。

① 資格を取得し、役職ある立場になる
「他の職場と比較してどのぐらい?」でも記載致しましたが、病院薬剤師でも主任や部長となれば高年収を得ることは可能です。
その中で認定薬剤師や専門薬剤師を取得することで薬物療法の面でより専門性の高いスキルを身に着け、医師や看護師と連携したチーム医療の一員として不可欠な薬剤師となることができると年収UPや役職につく可能性が高くなります。

② 国公立病院薬剤師に転職する
国公立病院へ転職ができると公務員扱いとなるので、安定昇給が見込めます。初任給では民間病院の方が収入は高いですが、役職につけなかった場合は、定期昇給のある国公立病院勤務が民間病院勤務(役職なし)よりも年収は高くなることがほとんどです。
国公立病院の場合、大半が新卒採用で中途募集自体かなり少ないですが、募集が出た際には思い切って転職を検討することも一つの手段です。

③ 紹介会社経由で小規模病院など人の集まりにくい病院の急募求人を探す
一般的に採用が困難であればあるほど採用時の労働条件が高くなりやすいです。実際に勤務している薬剤師が1,2名のみという規模間の病院で退職者が出るため薬剤部長候補として年収700万の求人が出たりすることもございます。
立地や受けている科目なども含め、他の人が嫌がるような病院程、年収は高くなる傾向にあるので、そのような求人に狙いを絞り転職をすることで年収を上げることができます。

まとめ

病院薬剤師として働く上での傾向や国公立病院と民間病院の違い、病院薬剤師の年収が低い要因などを記載致しましたがいかがでしたでしょうか。
薬剤師の転職市場は年々、有効求人倍率が下がってきておりこれからも同様に続いていくことが見込まれる中で、転職回数が多くても容易に転職ができる時代ではなくなってきております。
これからのキャリアを見据えて長く働いていくことが求められる現在では、仕事のやりがいなども大事ですが、生活していくうえでは年収もとても大切な要素の一つです。
病院薬剤師として経験を積むことはもちろん、将来を見据えて調剤薬局やドラッグストアに転職をすることも選択肢の一つです。
転職を検討されている方はもちろんのこと、現時点では考えていないが将来を見据えて現在の転職市場を知りたい、どのような求人があるのか知りたいといった場合でもしっかりとサポートをさせていただきますのでご興味をお持ちの方は是非ファル・メイトへお問い合わせいただければと存じます。

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